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鈴木です。
今回はの症状は上腕後面~前腕の外側(親指側)~手の小指側の甲にかけて痛みやしびれがあるケースに関してお話します。
実際に同じような訴え方をする患者様も多くいらっしゃいます。
※記事を読む前に…
神経症状を話す上で多々出てくる言葉を説明します。
頚椎(C) 7つ
胸椎(T)12つ
腰椎(L)5つ
例えば「頚椎の6番目」は「C6」、「腰の4番目」は「L4」としています。
自分も神経症状かな?と思われてる方はこちらからご覧ください。↓
先に結論
私はC5〜T1の神経根に対して超音波エコーを使った鍼治療 を行うことが多いです。
その理由などを以下で説明していきます。
※確定診断には専門医での精査が必要になります。
※「痛いのはそこだけじゃないよー」と思われる方もいらっしゃると思われますが、 確かに全てがこの限りではありません。患者様によって様々な訴え方があります。
デルマトーム(皮膚分節)、筋力テスト、神経症状誘発テストから総合して決めていきます。
簡単に説明すると「その痛みってどこが原因なの?」がわかる指標です。
これを参考にすると自分がどの部分で神経障害が発生しているのかの目安になります。
過去に整形外科でC○やL○の神経根症やヘルニアと診断されている方は照らし合わせてみると非常に似たエリアに症状が出ているかと思われます。
今回の痛みのケースが
~上腕後面~前腕の外側(親指側)~手の小指側の甲に痛みやしびれ~
日々感じている症状の範囲や、神経症状誘発テストで出る痛みやしびれをデルマトームで確認してみると、それに該当しそうな神経はC6〜C8(T1)辺りであることがわかります。
※見る資料によってはエリアの区切りが若干異なります。
訴えている症状が神経によるものなのか、それ以外のものなのか?を鑑別するときに行います。
ルーステスト
後ろから銃を突きつけられて「手を上げろ」でやるときの姿勢を取ります。
その姿勢で両手をグーパーを繰り返します。
神経症状があると片方の動作が著しくやりにくくなったりすることがあります。
ケンプテスト
基本的には腰の検査方法名ですが頸部のチェックでも同じようにチェックができます。
首を右後ろ、左後ろに反らすことで肩上部、背中、上肢に痛みが出ないかをチェックします。
椎間関節性の症状でも痛みが出ることはありますが、その場合には首の一部分などが限局していたいことがあります。
この他、前屈後屈、回旋などでも症状が再現される場合もあります。
その他
症状のある部分を触ったりアルコールで拭いて感覚の左右差をみたり、ポイントを押したときの下肢への放散痛を確認したりする方法もあります。
日々感じる症状のある部分の感覚が鈍いなどの左右差を感じるかもしれません。
筋力テスト
デルマトームを参考に該当する筋肉に対して筋力が正常かどうかのチェックをします。
必ず左右差を比べてます。
差があれば神経症状である筋力低下が疑われます。
症状が昔からのものであれば見た目でも筋委縮がわかる程のこともあります。
上肢の神経症状の場合は
肩の外転
肘の屈曲、伸展
手首の伸展
指の開閉
などチェックすることします。
各筋肉に対して支配する神経が存在しています。
筋力が落ちている筋肉は支配している神経の影響があることが考えられます。
色々なチェックをしたら実際に施術ポイントを絞っていきます。
上記チェックをおこない、橈骨神経もしくは尺骨神経の元となるC5〜T1の神経根症の可能性が高いという可能性を考えて施術をします。
橈骨神経はC5〜T1.尺骨神経はC8.T1から成るので、下部の神経からアプローチしていくと思います。
を使用してアプローチしたい部分へ鍼治療をおこないます。
神経の周囲には構造物が多く、目視だと体表から神経まで鍼を進めるのには再現性が低くなります。
当院では、超音波エコーで構造物を同定しながら鍼治療をおこないます。
中枢の神経根に対して鍼治療をおこなうことで神経根周囲の構造物も可視化でき、より効果を期待できます。
症状の緩和には鍼治療が有効ですが、予防や患部外の調整なども合わせて行っていく必要があります。
肩甲骨周りの硬さを取るための関節調整やストレッチ、ウエイトトレーニングなどのエクササイズもお伝えしていきます。
以上のような流れでチェックから施術までをおこないます。
施術をしても効果がなかったりする場合には改めてチェックをし直したりすることで施術ポイントを変えたりします。
また、専門医での精査、診察をしていただくことでより効果的な施術をおこなえますし、その後のこともイメージしやすくなります。
当院は専門医への紹介も行っています。
実際に診察していただいた患者様からは、原因がわかってよかった。という声をいただくことがとても多いです。
神経症状は良くなるまでに時間がかかることが多いので、神経症状とは患者様にはどういうもので、どうしていくのがいいのか?を理解していただき私達とイメージを共有していただく必要があります。
これは神経症状かな?と感じることがありましたらご相談いただければお力になれると思いますのでご相談ください。